ハープと過ごした日々のこと。

私は釧路に住んでいた時にとても素敵なハープ奏者さんと出会い、約10年一緒に活動しました。

最初に自主企画でひとつコンサートを行ったのですが、そのお客さまの中から次のコンサートの依頼をいただき、またコンサートをするとまた依頼をいただき‥ありがたいことにそれが10年間ずっと途絶えることなく続き、いろんなところへ行き、たくさんの人と会い、その土地と自然、食べものも楽しませていただき本当に幸せな日々でした。

そして音楽的にもハープという楽器はフルートの素晴らしいパートナー。この楽器とそれを奏でてくれる人がそばにいてくれたからこそ、私はオールドフルートの世界を探究できたとも思います。

私が函館へ引っ越しそんな活動も遠くなってしまったので、応援してくださっていた方々に今も何かお楽しみいただければと思い、過去のコンサートの録音などをYouTubeにアップすることを始めました。これからも少しずつ増やしていきたいと思いますので、チャンネル登録などもしていただけましたら嬉しいです!

私のYouTubeチャンネルはこちらです→https://www.youtube.com/channel/UCBDwZcSsHgwr10jhYkFw_Rg

そしてそして。ぜひみなさまにご紹介したいのが、ケルティックハープ(アイリッシュハープ)という楽器。


最初に企画したコンサートではグランドハープを使い、クラシックの一般的なレパートリーを中心にプログラムを組みました。

たくさん演奏依頼をいただくようになる中で、小さな会場のもの、遠方のものにケルティックハープを使うようになり、はじめはグランドハープが運べない時の代替品のように私は思ってしまっていたのですが、だんだんとこの楽器の魅力を知るようになり、それを生かせるプログラムを考えていきました。

私は古楽に興味があり日々勉強を続けていますが、改めて自分の過去のコンサート録音を聴くと、グランドハープはモダン楽器でコンサートホールで演奏するためのもの、ケルティックハープは古楽器のような素朴さと表情があり近い距離で楽しむものではないかと感じます。今の私は後者が大好きなのですが、両方の演奏をYouTubeにアップしていますので、それぞれの魅力をお楽しみいただけましたら嬉しいです。

あと、私が最近よく感じているのは、どういう楽器がそばにいてくれるかが感性の面でとても大事なのではないかということ。

函館へ引っ越してきてからは平行弦のエラールピアノを使ってレッスンをさせていただいていますが、不思議と私がレッスンで音作りを取り上げなくてもみなさん美しい音を出してくれます。最初は「どうして函館の人はみんなこんなに音が綺麗なんだろう??」と思ったのですが、このピアノの響きの美しさを感じ取ってくださり自然とそれに合う音が生まれているんじゃないかと今は考えています。


現代の楽器は大きなホールで演奏することを想定して作られていて、もちろんそこで毎日仕事をする人たちはその環境に合ったものを使わなければいけないだろうと思います。でも、コンサートホールだけが音楽の場ではないので、様々な魅力ある楽器をご紹介しながら、もっと人々のそばにある繊細な美しさや素朴な楽しみに触れる幸せをお伝えしたいというのが今私がレッスンでも演奏でも大切にしていること。

過去の録音にはそんな風に考えるようになる前のものもあるし、オールドフルートを持ったばかりで上手く扱えていないものなどもありますが、私の変遷の記録としてもどんどんアップしてみようと思っています。よろしければぜひいろいろ聴いてみて下さい^^

そしてこれからも。より良いものを作っていけるよう、日々楽しく探究を重ねたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします!